遺言に関しては当事務所にて遺言の原案を作り、公証役場にて公正証書(公務員による公文書)で作成する方法をお勧めしております。

なお、「遺言作りにはまだ心理的に抵抗がある」という方は、「財産目録」や「リレーノート」を作ることをお勧めします。家族は相続手続きがかなり楽になります。



公正証書で遺言を作るメリット

1、遺言が無効になるのを防止します
遺言は様式が法律できわめて厳格に定められており、これに違反した遺言は無効になります。公証人が作成した遺言はその心配がありません。

2、相続トラブルを防止します
ご自分だけで作った遺言は、文面によっては読み手により解釈が分かれる可能性があり、
正確な気持ちが伝わらない場合があります。
また不利な内容となった相続人から、遺言そのものの無効を主張されることも考えられます。

3、早く確実に遺言の中身が伝わります
遺言はご本人の死後、早期に家族に発見されなければ意味がありません(特に希望する葬儀の方法など)。また自宅で保管した場合、災害等で紛失、消失してしまう恐れがありますし、相続人により改ざん、隠ぺいの恐れが常にあります。

4、財産を速やかに相続させることができます
・自筆で作成した遺言は偽造、改ざん防止のため、家庭裁判所に提出し、検認という手続きを経なければなりません。また封印された遺言は、家庭裁判所で開封を行わなければなりません。

※ここでいう「家庭裁判所」は遺言を残した人が最後に住んでいた住所地を管轄する裁判所になります。相続人が九州に住んでいても亡くなった方が会津に住んでいれば、会津若松市の家庭裁判所まで出頭するか、弁護士に代理を依頼する必要があります。

・金融機関ではトラブルを嫌い、有効な遺産分割協議が整っていなければ払い戻しに応じてくれないことが多いようです。
しかし、公正証書遺言は公的な書類であり正当性について争う余地がありませんので比較的速やかに引き出すことが可能です。


なお公正証書遺言にはデメリットもあります。ケースによっては、自筆遺言、秘密証書遺言など他の方式が適している場合もありますので、お客様とご相談の上で最適なものを選択いたします。






どのような場合に遺言を残すべきか


1、できたら書いたほうがいい場合

・今の家族の外に子供がいる場合

→遺言がないと、前の相手との子供と今の家族が財産の分け方について協議をします。
子供が小さければ代わりに親が来るでしょう。弁護士さんが来るかもしれません。その時のご家族の姿を想像してみてください。

・友達と大きな買い物(別荘、ボート、土地など)をした場合

→お友達と自分の相続人の共有になります。お友達は困りますね!家族にも思わぬ税金がかかるかもしれません。

・持ち家で一人暮らしの場合

→亡くなった後に空き家となりますが、多くの場合そのまま放置され、子や兄弟に経済的にも負担をかけます。管理者を誰かに一元化しておきましょう。


2、書くことを強くお勧めする場合

・子供に事業(農業やお店、工場等)を継がせたい場合

→経営者の死亡により強制的に財産が分割され、事業の継続が困難になる可能性があります。

・音信不通、または意思能力を欠く推定相続人がいる場合

→遺産分割協議はすべての相続人がそろわないと出来ません。
行方不明などでどうしても揃わない場合は裁判所にお願いして、代わりの人に入ってもらいます(当然、費用と時間がかかります)。
そして基本的に「代わりの人」は分け前を負けてくれませんので困る場合があります。

・子供がいない夫婦で、両親がすでに亡くなっており、兄弟がいる場合

→この場合、財産は愛する夫や妻のほかに自分の兄弟姉妹たちにも引き継がれます。
すべての財産を夫や妻に与えたくても兄弟姉妹のうちの一人でも反対すればかないません。

・財産でもめることがすでに予想できる場合

→家族仲だけでなく経済状況により、相続人の夫や妻などの家族、債権者(借金取り)が間接的に関与する可能性も頭に入れておきます。


3、必ず書かなければならない場合

・相続人でない人に財産を与えたい場合

→苦労を掛けた内縁相手や前婚相手、かわいい孫、療養看護にあたった他人など特に感謝している人。
本人に自分から請求をさせるのは酷です。

・法定された相続分を変える特別な事情がある場合

→大学に行かせた子と、高校を出てすぐに働かせた子とで、後者に大学の学費相当分の財産を与えたい場合など。
その際はもめないように差をつけた理由を必ず添えてください。


・リビングウェル(尊厳死宣言)を残したい場合

→回復の見込みの無い病に倒れても現代の医療技術では「生かし続ける」ことが可能です。
しかし「無用な延命措置を望まない」という方は、その意思をご家族とともに書面に残し、もしもの時には医療機関に提示して自分の意思を示すことができます。


参考:日本尊厳死協会




遺言は相続人への手紙です
「財産を与える代わりに家業を継いでほしい」、「●●の面倒を見てほしい」、「遺留分を請求しないでほしい」などの条件や、手紙ですので前述の通り、分割方法を考えるに至った理由、心情などのメッセージを盛り込むこともできます(付言事項といいます)。法的な拘束力はありませんが、相続紛争を回避するのに効果があります。

※葬儀の方法など法律行為以外の部分について法的な拘束力を与えたい場合は、遺言とは別に死後事務委任契約を結びます。







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